FOMC「タカ派的据え置き」で3指数急落 — ダウ-768pt、2026年最安値更新 FOMCFOMC(連邦公開市場委員会)FRB(米連邦準備制度理事会)が年8回開催する金融政策を決定する会合。政策金利の変更やドットプロットの公表を行います。はFF金利FF金利(フェデラルファンド金利)米国の銀行間で資金を貸し借りする際の金利。FRBの金融政策の主要ツールで、経済全体の金利水準に影響します。を3.50-3.75%で据え置き(11対1、Waller委員が25bp利下げを主張し反対票)。 ドットプロットドットプロットFOMCメンバー各自が予想する将来の政策金利水準を点(ドット)で示したチャート。利下げ/利上げの回数やペースの見通しを読み取る重要な指標。は2026年中の利下げ回数を1回(25bp)維持としたものの、委員19名中7名が「年内据え置き」を支持し、タカ派傾斜が鮮明になりました。 パウエル議長は記者会見で「不確実性(uncertain)」を6回以上使用し、「ウェイト&シー」姿勢を強調。 ダウは-768pt(-1.63%)の46,225と2026年の終値ベース最安値を更新。 S&P 500は-1.36%の6,625、NASDAQは-1.46%の22,152と前日のGTCラリーを全て吐き出す形に。
PPI大幅上振れ + インフレ期待上昇 — スタグフレーション懸念再燃 2月PPIPPI(生産者物価指数)Producer Price Index。企業間で取引される財・サービスの価格変動を測定する指標。CPIと並ぶ重要なインフレ指標。(生産者物価指数)は前月比+0.7%と予想(+0.3%)を大幅に上回り、コアPPI前年比は+3.9%と1年超で最高水準を記録。 原油高の転嫁による上流インフレが確認され、SEPSEP(経済見通し要約)Summary of Economic Projections。FOMCメンバーによる経済見通しの要約。GDP成長率・失業率・インフレ率・政策金利の予測が含まれます。四半期に1回公表。でも2026年PCEPCE(個人消費支出物価指数)Personal Consumption Expenditures。FRBが最も重視するインフレ指標。CPIより対象範囲が広く、代替効果を考慮しています。インフレ見通しが2.7%に上方修正されました。 米10年債利回りは4.265%(+6bp)と上昇し、成長鈍化+インフレ高止まりの「スタグフレーション」シナリオを市場が意識し始めています。
原油$95維持、ドル円は159円台 — 中東リスクと日銀会合に注目 ホルムズ海峡封鎖リスクが引き続き意識され、WTI原油は$95.50と$100目前の高止まり。 ドル円は159.44円(+0.28%)と円安が一段と進行。本日の日銀金融政策決定会合の結果次第で大きく動く可能性があります。 金は$4,918と史上高値圏を維持。地政学リスクの安全資産需要が下支え。 ビットコインは$72,483とリスクオフの流れを受けて軟調。
FOMC据え置き — ドットプロット「年1回利下げ」維持もタカ派傾斜、パウエル議長は「不確実性」連発
FRBは3月FOMCで政策金利を3.50-3.75%で据え置き(11対1)。ドットプロットドットプロットFOMCメンバー各自が予想する将来の政策金利水準を点(ドット)で示したチャート。利下げ/利上げの見通しを読み取る重要指標。中央値は2026年中25bpbp(ベーシスポイント)金利の変動幅を表す単位。1bp = 0.01%。25bp = 0.25%の利下げ/利上げを意味します。利下げ1回を維持したが、委員19名中7名が「年内据え置き」を支持し前回(4名)から増加。SEPSEP(経済見通し要約)Summary of Economic Projections。FOMCメンバーによるGDP・失業率・インフレ率・政策金利の予測。四半期に1回公表。では2026年PCEインフレ見通しを2.5%→2.7%に上方修正、GDP成長率見通しを2.1%→1.7%に下方修正し、スタグフレーションスタグフレーション景気停滞(Stagnation)とインフレ(Inflation)が同時に起きる状態。経済成長が鈍化する一方で物価が上がり続ける、最も対応が難しい経済状況。的な見通しが色濃くなった。パウエル議長は会見で「インフレは進展しているが期待したほどではない」「関税や中東情勢が短期のインフレ期待を押し上げている」と述べ、「データを見て判断する」姿勢を改めて強調。市場は利下げ先送りを織り込み、3指数とも急落した。
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Micron、EPS $12.20で予想を31%上回る大幅ビート — 売上$23.9Bも前年比3倍
EPSEPS(1株当たり利益)Earnings Per Share。企業の純利益を発行済株式数で割った値。決算で最も注目される収益性指標の一つ。は$12.20(予想$9.31)、売上は$23.86B(予想$20.07B)と大幅ビート。クラウドメモリ売上+160%超の$7.75B。次四半期ガイダンスガイダンス企業が発表する次の四半期や年度の業績見通し。コンセンサス予想を上回れば株価にポジティブ、下回ればネガティブに反応しやすい。も売上$33.5B、EPS$19.15と予想を大きく上回ったが、アフターアワーズアフターアワーズ(時間外取引)米国市場の通常取引時間(9:30-16:00 ET)終了後に行われる時間外取引。決算発表直後の株価反応はここで出ることが多い。では-2.7%の「Sell the news」反応。
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ホルムズ海峡封鎖継続 — 世界原油供給の20%停止、WTI$100目前
米国・イスラエルのイラン攻撃を受け、イランがホルムズ海峡ホルムズ海峡ペルシャ湾とオマーン湾を結ぶ海峡。世界の原油輸送の約20%がここを通過するため、封鎖されると原油価格に甚大な影響。を事実上封鎖。サウジ・UAE・イラク・クウェートが合計1.4億バレルの出荷を停止。カリフォルニア州のガソリンは$5/ガロン超に。一方、イラクがトルコ・ジェイハン港経由の輸出再開で合意し若干の緩和も。
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NVIDIA、中国政府がH200チップの販売を承認 — 中国市場への供給再開へ
中国政府がNVIDIAのH200H200NVIDIAのデータセンター向けAIアクセラレーター。前世代H100の後継で、HBM3eメモリを搭載しAI推論・学習の性能が大幅向上。チップの中国国内販売を承認したとロイターが報道。米中半導体規制の中で一定の緩和シグナルとなり、NVDA株は+約1%の反応。
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トランプ大統領、ジョーンズ法を60日間停止 — 通商法301条の新調査も開始
エネルギーコスト抑制のためジョーンズ法ジョーンズ法米国の海運保護法(1920年制定)。米国の港間の貨物輸送を米国籍・米国建造・米国乗組員の船舶に限定する法律。停止すれば外国船も参入でき輸送コスト低下が期待される。(外国船籍の国内輸送禁止)を60日間一時停止。同時に中国・ベトナム・台湾・メキシコ・日本・EUに対し301条通商法301条米国通商法の条項。外国の不公正な貿易慣行に対し、大統領に関税引き上げ等の報復措置をとる権限を与える。対中関税の法的根拠として多用。の新調査を開始。連邦裁判所が$130B超の関税還付を命令する判決も。
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Qualcomm、$200億の自社株買いプログラムを発表
Qualcommが$200億規模の自社株買い自社株買い(Share Buyback)企業が市場で自社の株式を買い戻すこと。発行済株式数が減少しEPSが向上するため、株主還元策として好感されやすい。プログラムを発表。AI対応チップの需要拡大を背景に株主還元を強化。時価総額時価総額株価 × 発行済株式数。企業の市場での評価額を示す。$200Bの自社株買いは時価総額の約10%に相当する大型プログラム。の約10%に相当する大型プログラム。
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日経平均+2.87%の大幅反発 — FOMC前のリスクオンもFed後の反動に警戒
日経平均は55,239円(+2.87%)と大幅続伸。NVIDIA GTCGTC(GPU Technology Conference)NVIDIAが毎年開催する技術カンファレンス。新GPU・AIプラットフォームの発表の場として、半導体・AI銘柄の株価を大きく動かす。効果でテック株が牽引しTOPIXTOPIX(東証株価指数)東京証券取引所プライム市場の全銘柄を対象とした時価総額加重型の株価指数。日経平均が225銘柄の株価平均なのに対し、TOPIXは市場全体の動きを反映。も+2.49%。ただし米株FOMC後の急落を受け、本日のアジア市場は下落圧力が強まる見通し。
| SEP項目 | 2026年 | 2027年 | 2028年 | 長期 |
|---|---|---|---|---|
| 実質GDP成長率 | 1.7% | 1.8% | 2.0% | 1.8% |
| 失業率 | 4.4% | 4.3% | 4.2% | 4.2% |
| PCEインフレ | 2.7% | 2.2% | 2.0% | 2.0% |
| コアPCE | 2.8% | 2.2% | 2.0% | — |
| FF金利中央値 | 3.4% | 3.1% | 3.1% | 3.0% |
- タカ派傾斜: 「年内据え置き」支持が7名に増加(前回4名)。利下げ2回以上を支持する委員はわずか4名に減少
- インフレ上方修正: 2026年PCE見通しを2.5%→2.7%に引き上げ。原油高・関税の影響を織り込み
- 成長率下方修正: 2026年GDP見通しを2.1%→1.7%に引き下げ。「成長鈍化+インフレ高止まり」の構図
- パウエル議長発言: 「インフレは進展しているが期待したほどではない」「短期のインフレ期待は原油価格急騰を反映」
- QTQT(量的引き締め)Quantitative Tightening。FRBが保有する国債やMBSを減らし、市場から資金を回収すること。QE(量的緩和)の逆で、金融引き締め効果がある。減速: 4月から国債の月間償還上限を$25B→$5Bに大幅縮小し、量的引き締めペースを減速
- 市場の織り込み: 次回5月FOMCも据え置き確率85%超。初回利下げは6月以降に後ずれ
景気が停滞(Stagnation)しているのに、物価が上がり続ける(Inflation)という、経済にとって最も厄介な状態です。通常、景気が悪くなれば物価は下がりますが、スタグフレーションではその常識が通用しません。
- 🔍 何が起きる? 企業の売上は伸びないのに原材料コストは上昇。利益が圧迫され、雇用を減らし始めます。消費者は物価高で購買力が低下し、さらに景気が悪化する悪循環に。
- 📜 歴史的な前例 1970年代のオイルショック時が典型例。原油価格が4倍に急騰し、米国のインフレ率は13%超に。FRBは金利を20%まで引き上げ、深刻な景気後退を招きました。
- 🏦 中央銀行のジレンマ 利下げすればインフレ加速、利上げすれば景気悪化。FRBにとって「どちらを優先するか」の難しい判断を迫られます。今回のFOMCで「据え置き」が選ばれたのはまさにこのジレンマの表れ。
- 💼 投資への影響 株式・債券ともに下がりやすい環境。一方、金・コモディティ・エネルギー株は相対的に強い傾向。現金比率を高めたり、インフレに強い資産への分散が有効とされます。